超高齢化社会における「認知症」との付き合い方【家族の心得編】

超高齢化社会
「認知症」との付き合い方
【家族の心得編】

こんにちわ、あさがお不動産の早川です。

不動産の仕事をしていると管理している物件においても入居者が高齢化していることを実感します。

昨年、管理している物件の見回りに行くと、いつも陽気に話しかけてくれて仲良く会話をする老夫婦がいるのですが、その日は様子が違いました。

その旦那さんは白髪が多くなり痩せており挨拶をする私を見るなり睨み返されたのを覚えています。

私はもしかして、と察しましたが隣にいる疲れきった奥様の申し訳なさそうな様子を見て私はそれを確信しました。

今回は「認知症」とはどういう病なのか?認知症との向き合い方、家族の心得について、経験談を踏まえ解説したいと思います。

医師さえも自分の親の認知症が治せない

なぜ認知症になるのか?

昔から認知症と言う病気はあったかもしれませんが、ここ最近ほど問題にはなってはいなかったと思われます。

「ガン」についても然りです。認知症と騒がれ始めたのはまだ最近と言えるほど大昔からの病気ではないだろうと理解できます。

と言えるのもここ10年か15年ほど前からではないでしょか?「認知症」には3種類あると言われていますね。

約50パーセントを占めるのが「アルツハイマー型」と言われるもの。次にレビー小体型、血管性と言われています。

なぜ認知症になるのか?と言われてもこれだ!と言うものはなく、いたって曖昧な話になっているようです。

なぜなら医師にさえも自分の親の認知症が治せないからです。未だにこの病気については原因も治療方も解明できていない。と言う事になります。

それなのに、認知症の治療薬が存在します。アリセプト、レミニール、イクセロンパッチなどなど。しかしこれらの薬には必ず副作用と言うものがつきものです。

個人的な体験ですが、祖父もこれらの薬が処方されていました。

3種類全てを飲んでいたために副作用で、顔はパンパンに腫れ上がり手も足も腫れてしまい、おまけに廃人のように目は一点を見つめ反応はなくボーっとしているのです。

家族が祖父を老人ホームに入れる決意をしたのは、認知症がでて2年ほど経過した頃でした。

負い目を感じながらも入れるしか選択肢はありませんでした。その老人ホームには週2回の往診がありました。

ある日祖父の異常に気づいた私は薬のリストを見せてもらい、そのまま医師に会いに行きました。

「祖父はこんなに薬が必要なんですか?」と。すると医者は「ではこれとこれをやめときましょう」と。この時私は医療の闇を見たような気がしました。

基本、認知症の薬では認知症は治りません。これは世界の臨床を調べたらわかる事です。

ただ進行を遅らせることはできるかもしれないが、その程度なのです。最近では脳の血流を良くして効果が上がってると言われてすが。

まとめると、「認知症」の治療薬にはあまり期待できない。と言う事になりそうです。

認知症始まりの見極め方は??

金が無くなった、お前が犯人や!

これも私の体験談になりますが、最初は全く気がつきませんでした。祖父は頑固で自分が正しいと思い込む頑なな性格の持ち主でした。

白を黒だと言う人だったのでとても硬派な印象が残っています。忘れっぽくなったり、置いたところが分からなくなったり。

ご飯を食べた事も忘れたり言う事が頻繁になり始めてから家族は「もしかしたら??」と考えるようになりました。

次第に会話がチグハグになりはじめました。同じことを何度も繰り返したり、「金が無くなった、お前が犯人や!」とか。

家族が祖父を老人ホームに入れるきっかけになったのは、自宅の鍵がない、実印がない、印鑑カードがない、と言いはじめた時期でした。

そんな日々が続いた時、祖父を騙して脳神経外科へ連れていくと、結果は重度のアルツハイマー型認知症と診断されました。

ですから、親が認知症かどうかを見きわめる判断は日頃から親と交流があるかどうかにかかってくると思います。

日頃から観察しないと違いなどに気づくことは難しいと思います。単にもの忘れやウッカリなどとは別モノだからです。

地域の包括センターに相談すること

いけよんの郷高齢者総合相談センター
(地域包括支援センター)

認知症の人を地域で支えるためには?

認知症の人に対する地域の支援はおもにその地域の地域包括センターが窓口となってています。認知症の親を抱えた人のサポートをしてもらえます。

この制度のお陰で私も随分助けられました。デイケアセンターや精神疾患の専門医なども親切に教えて頂きました。

最終的に認知症専門のグループホームの紹介までお世話になりました。

もしあなたのご両親のどちらかが認知症かな?と感じるなら一度地域の包括センターに相談することをお勧めします。

相談員の方々は専門知識と経験があるので安心して相談して見てください。

当店最寄りの地域包括センター「いけよんの郷地域包括支援センター」は2019年の6月から開設となった真新しい施設で地域の住民にも愛される施設です。

国「自治体」の支援サービス

自治体と言うとつまりは区役所の老人福祉や障害者福祉などにあたりますが、区役所仕事って、わりとマニュアル通りで型にはまった対応が多いのでは?と感じる事が多々ありました。

素直に言うと「所詮人ごと」のような愛のない対応だなと感じました。

しかし、認知症の親を抱えてどこに行って相談すればいいのか?の答えがわかりますから、その点では十分だと感じました。

形式にはまった事、マニュアル的な事についてはプロなので親切に対応してもらえます。

親族・介護者の心得

今までの祖父とは違う人になってしまった、と日に日に感じはじめた時の絶望感、憔悴感、涙が溢れ出す日々が続きます。

こんな祖父じゃなかった。会話も通じない。話の理解さえ出来なくなっている祖父に自分はどうしたらいいのか。

どんな風に声をかけたらいいのか。この叔父とどのように付き合えばいいのか。こんな毎日を実家に通いながら、どれほどの日にちが経ったか。

ある時は感情をコントロールできずに大声を出してわめき合ったりした事もありました。叔父の前で泣き叫んだ事もありました。

あまりの叔父の変貌ぶりに私は気がおかしくなりそうでしたね。

感情がコントロールできないために表情は険しい鬼のような顔つきに変わっていきました。買い物に出ると支払いせずに帰って来ました。

近所では「爺さん、大変やね」と理解してもらえていた事が唯一の救いでした。

そんな日々を2年ほど過ごした頃、ふと、私の脳裏に浮かぶモノがありました。

それは昔の優しかった祖父でした。それから私はいつも子供の頃を思い出すようにしました。5人の子供を育ててくれた苦労話を思い出すようにしたのです。

戦時中の話疎開した時のこと食べ物が無くてひもじかったこと。

そんなある日、ふと、「変わるのは私のほうだ」と気づきました。高齢になった祖父に何を求めるのか?彼は何一つわざとしてるわけではない。

私が憎くて憎まれ口を叩いてるわけではない。自分で何をしているのか分かっていない。

そんな祖父に変化を求めるなんて、またそんな彼を責めてどうするのか、と思うようになりました。

彼の状態を嘆く暇があったら孝行をしよう。と気づいたわけです。

するといっぺんに気が落ち着き、心が平和に戻ったのです。

もしあなたが、あなたの家族が、たった一人で認知症の親を介護しているなら、今すぐに地域包括支援センターか、自治体かに相談する事をお勧めします。

一人で介護する時自分がおかしくなってしまいそうになるからです。怒り、憎しみ、恨みなどの悪い感情が日々の中に沸いて出てくるからです。

ときおり痛ましい事件が起こりますが、あの事件の原因の多くは一人介護による精神疾患の果てなのです。

親が認知症になったからと言って、自分を悲劇の主人公にしないでほしいと、私は思います。親が子供返りしたら、今まで受けた恩を返せるチャンスが来た。と思えたら、あなたは孝行者です!

介護は長期戦になりますから、気を張って向き合うのではなく、気を緩めてのんびり向かうくらいがちょうどいいのだと、私は経験から学びました。

最初はまさかと思い、戸惑いや否定したい気持ちが勝ります。その後混乱や拒絶するようになりますが、割り切って受け入れるようになります。

気を張って頑張り過ぎず、抱え込まないでください。他の家庭と比べたりしないで、包括センターなどの外部とのつながりを作り思いっきり弱音を吐くと良いでしょう。

いかがだったでしょうか?当店でも自立支援協会と協力し管理物件や貸主様、親族様から依頼された高齢者住宅において見守り訪問等のサービスをしております。

高齢化社会を他人事のようにとらえるのではなく、我々若者も積極的に問題解決に協力・参画して素敵な社会を築いていきたいですね。

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