これって適応障害?
身近なストレスの原因や症状とその治療法
こんにちわ、あさがお不動産の早川です。
社会に出て働いている大人だけではなく、子どもにも増えている適応障害。
言葉としては広く認知されているものの、意外にもその症状や深刻さは知られていないのが現状です。
普段感じるような日常生活のストレスから、簡単に発症してしまう適応障害の原因や症状、対処法、そして適応障害で苦しむ人との関わり方などを詳しくみていきましょう。
適応障害とは
適応障害は、ストレス反応症候群とも呼ばれ、日常生活で大きな変化や、大切な人を失うなど、特定のストレス源に対しての管理や適応が非常に困難な場合に発生します。
ほとんどの場合、人は数ヶ月以内にそのような変化に適応します。しかし、適応障害がある人の場合は、不安やうつ状態の症状が行動の反応としてあらわれます。
適応障害の症状そのものは短期的であるものの、適応障害からうつ病を発症すると、症状が長く続く傾向があります。
また、適応障害はPTSD(心的外傷後ストレス障害)と混同されがちですが、同じではありません。
PTSDは、生命を脅かす出来事の少なくとも1ヶ月後に発生する反応であり、症状は長く続く傾向がありますが、適応障害自体6か月以上続くことはめったにりません。
適応障害の原因
多くの人が経験する人生の転換期や、日常生活におけるさまざまな出来事が、適応障害を引き起こす可能性があります。
大人と子どもでは社会環境が違うため、別の問題が原因となる場合が多いです。
大人の一般的な原因
・家族や友人など大切な人の死
・家族関係の問題や離婚
・就職や結婚など人生の大きな変化
・本人か家族など親しい人の病気や健康上の問題
・住み慣れた場所からの引越し
・お金のトラブルや不安
子どもの一般的な原因
・家庭内のけんかや問題
・学校での成績、友人関係の問題
・性差にたいする不安など
子どもの場合は、小学生ごろまでと中学生以降の経験やストレス源に対処する能力も個人で多く差があります。
ストレス源がどれだけの期間続くか、どれだけ強いか、そしてそのストレス源が将来どのように影響するかなどによっても異なります。
適応障害のさまざまな症状
適応障害でのストレス源に対する反応は典型的でありながら、例えば、睡眠や仕事、学生ならば勉強に支障が出るなど、日常生活に必要な機能に問題を引き起こすなど深刻です。
症状は明確にストレス源と考えられることの後に、通常3カ月以内に起こります。
適応障害に関連する一般的な症状
・反抗的または衝動的な行動がある
・神経質または緊張した様子がある
・泣いたり、悲しみや絶望感を感じる
・社会活動を離れ、他者からひきこもる
・仕事や学校を欠席し始める
・無謀な運転や破壊的な行動がある
・動悸や、頭痛、腹痛など身体的な苦痛がある
・震えや痙攣をおこす
・食欲不振または過食など、食欲の変化がある
・疲れを感じ、元気がない
・酒や薬などの量が増える
症状がひどくなると、うつ病を発症し、自殺を考えたり、自殺未遂をしたりすることもあります。
また、子どもの適応障害の症状では、学校を無断で欠席したり、喧嘩するなど、ストレスが外に向かう傾向があります。
悩みや不安を誰かに打ち明けたり、自分自身で趣味に打ち込むなどのストレスへの対応の仕方を知らないため、怒りなどの感情のコントロールが苦手だからだと言えます。
一方、大人では、周囲の批判や迷惑を優先してしまうため、悲しみや不安などの感情的な症状を示す傾向があります。
適応障害は治る?
適応障害は原因であるストレス源を取り除ければ、症状が6ヶ月以上続くことは稀です。
しかし、全ての人がそのストレス源である環境をすぐに変えられるわけではありません。そのため、適切な治療とサポートがとても重要になります。
適応障害の治療法
適応障害の症状を認める場合、医師の診断を受けることが大切です。
というのも、適応障害自体は短期的であるものの、その症状は深刻であり悪化すると、うつ病やパニック障害なども発症し、長期化する可能性が高いからです。
適応障害の治療には、症状によって薬物治療と心理療法があります。基本的に子供には薬を用いらず、心理療法で問題に焦点をあてて、治療をすすめていきます。
【適応障害の薬物療法】
気分障害がある場合は、抗うつ薬や抗不安薬を用います。気分の安定をはかることで、睡眠障害やパニック障害などを発症することを防ぐ役割もあるのです。
【適応障害の心理療法】
・心療内科など専門家とのカウンセリングによって、どのようなことが原因で、何が起きているかを理解します。
自身の症状を理解することで、誰にでも起こる通常の反応であり、不安を取り除くことができるのです。
ストレスの原因が家庭内にある場合なども含め、家族でのカウンセリングも行います。コミュニケーションや家族との関係に変化をもたらすことを目的とします。
・認知行動療法で思考や行動を変え、ストレスへの対処や問題の解決に焦点を当てます。
適応障害との上手な付き合い方
適応障害ではストレス源を取り除くことが先決ですが、できない場合はストレスを管理する必要があります。
適応障害の症状を和らげながら、ストレスを対処するために、回復力を高め、気分を良くすることを見つけてみましょう。
・友達や家族とつながる
・趣味など楽しみながら目的を与える活動を見つける
・栄養バランスの良い食事をとり、適度な運動をする
・睡眠環境を整える
・自分の強みを認識してみる
・小さなことから問題解決に取り組んでみる
実際、適応障害の治療を受けている人は、症状が始まる前よりもうまくストレスを対処するなど、問題解決スキルが上がることもあります。
また、健康的なストレス解消法で日常生活のバランスを整えることが重要です。
ストレスや不安を管理するためにアルコールや薬物に目を向けると、適応障害の症状をさらに悪化させる危険があります。
適応障害と周囲の理解
適応障害の治療には、強力な人間関係や社会的なサポートが重要になります。
しかし、適応障害の症状を持たない人には、その症状の深刻さが理解しにくい傾向もあるのです。
その理由は、適応障害の原因にあたるような数々の出来事はほとんどの人が人生のどこかで経験する事だからです。
ストレスを対処できずに仕事を休んだり、引きこもっていると、「怠けている」「現実逃避だ」「わがままだ」と批判されることもあるかもしれません。
特に、子どもの場合は外向的な症状があらわれるため、「反抗期だ」で済まされることも多いでしょう。
実は、この周囲の批判がさらに適応障害で苦しむ人たちを追い込んでしまいます。
適応障害を持つ人は、自らストレスを感じているわけではありません。ストレス解消をする気力もないどころか、そのストレスがあることすら自身で気づいてない場合も多いでしょう。
周りの人が何らかの違いを感じることがあれば、本人を尊重しながら話を聞くなどして、受診を仰ぐことが必要です。
さいごに
適応障害は身近なストレスをきっかけに発症します。
しかし、治療期間が早ければ早いほど症状を短期間に抑え、早急な改善を目指すことができるので、まずは心療内科や精神科の医師に相談してみましょう。
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